kumquat

世界中の風を受けてどこまで舞い上がろう

キミは何を探すの?

 

 

「ファンはどこに行っても応援してくれると思うので、それを信じて…信じるというか、期待に応えたいので」

 

そんなことを言ってくれたアイドルを追いかけて関西担からSnow Man担になった数ヶ月の記録です。

 

 

 

 

2019年1月4日。大阪城ホール

 

ステージに立つ大好きな人達は真意を言わずになにかを抱え、本編最後の曲に思いを乗せて、重たい歌詞を繋いだ。

 

誰かの涙が映る度、声にならない声がホールに拡がり、また拡がる。

「続くよ ずっと続いてくよ」

って続かなそうなそのふらふらした泣き声で繋がったそれを忘れたくない。

 

こんな異常な空間を味わうのはもう二度とないだろう。

ドキュメンタリーで綺麗に編集されたそれがたくさんの人の目に触れた。DVDにもなった。

だけど、あの空間はあんなにきれいなものじゃなかったんだってその日に取り残されていた自分は言いたくなる。

何も知らなかった、まだ普通の関西担だった自分だ。

 

よくわからないまま曲が終わってアンコールがはじまった。

なかったことになんてできないウェットな空気は消えないけど、そんな時でもみんながアイドルしてる。

 

見ておかなければと思った。

そんな気持ちで必死に双眼鏡を覗き、遠くに大好きな人を捉えた。

その背中はいつもより、ちょっと小さく見えた。

 

ハッピーでラッキーな曲も季節外れなお祭りの曲も終わって、メインステージに気持ちを寄せる。

湿っぽい空気と反対に言葉はいつもみたいに明るかった。笑顔を見せてくれたから。

 

泣きたいのに笑ってるのか、泣いたからこそ笑ってるのか。わからないけど、なんかこれこそ関西Jr.って感じだ。

 

 

今となっては落ち着いてこんなことが言えるけれど、直後はもちろんこんなに前向きじゃなくて

何が起こるかわからないこの怖さは、空気を通してもっと感覚を鋭くさせた。

早く異様な空間を抜け出したくて、同行者さんにご挨拶してすぐに客席を出る。

 

ステージが見えなくなっても、どこからか、考えたくないことはたくさんとんでくる。

「誰か辞めるよね?」「退所?」「卒業?」「でも1人じゃなさそう!だって1人で、こんなになる??」

○○は?○○じゃない?だってあの…ってそんな言葉ばかり聞こえてくる城ホの渋滞した廊下に流された。

身を任せるままやっと、外の空気に触れてほっとする。

冷たかったかもあったかかったかも覚えてない大阪城の夜。ちょうど折り返しが入ったスマホを耳に当ててやっと声を出して石段をおりた。

 

なんで泣いてるのか。

なにが始まるのか。なにが終わるのか。

 

なにもわからなかったけどなにかが変わることはわかった。

なんとなく、他人事じゃないと思ったのは自担の顔を見た時からだった。

 

 

 

 

 

ステージに立つ全員がそれを背負っている。

 

言葉にせずにみんなでそれを背負ってた新しい年の始まり。

 

それってなんだろうって、想像したくなくて泣けた。

今のままじゃって変化を求めていたはずなのに、

これからのことを想像したくなかった。

 

 

見たことない顔で、押しつぶされたような声で歌を歌う君を見てしまったからだと思う。

 

 

 

 

 

 

 

「僕らが頑張らないと終わってしまうから、精一杯頑張る。だから信じてついてきて。

信じてくれたら2019年は関西Jr.としていい方向に進んでいく。」

 

歌を歌う前にこんなことを口にしてた。

引っかかってた言葉。

 

関西Jr.がいい方向に進むとき、康二くんはいい方向に進みますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1月17日深夜。

 

想像したくないと言っていたことはできたであろう想像を超えて目の前に現れる。

 

自担が既存のグループに加入する新聞記事がドーンとやってきた。

加入することは「増員」っていう言葉で括られた。

「増やす」「増える」という言葉自体が出来事をより手段の1つみたいな感覚にさせるから、この言葉は今でも少し苦手だった。

 

本人の言葉は聞けないまま、事実の記事だけを片手にタイムラインが勢いよく動いた。

前向きな言葉も後ろ向きな言葉も、冷たい言葉も、私にとってはまだ早くて情緒はゆらゆらだった。

同担と深夜に電話して泣いた。だけど康二くんってすごいね、すごい人なんだね、

引っ張りだこだねってすきなところもたくさん言えた(寝て起きるまで兼任だと思ってた)。

 

ゆっくりゆっくり、言葉を待ってた。タイミングが来るまで好きなものを終わらせたくなかったからとりあえず待った。

ゆっくりゆっくり、ぼーっと過ごして、藤井流星さんの応援してやってね、とか美香さんの注目したいとか、

そういうやさしい言葉を少しずつ摂取して、時間をとめてた。

 

 

1月22日(火)

西畑大吾さんのブログを読んだ。火曜日が来ることを私はきっと期待していた。

あったかい気持ちと一緒に、区切りをくれた。時間を動かしてくれたのは、私にとっては君だった。

後半のこれからの関西Jrの内容を読んだ時、その先に康二くんがいないことが当たり前だと思えなかった。

 

 

2月1日

大阪城ホールが関西Jr.としての最後のコンサートだったと、そんな記事を読んだ。

「最後の」って何度も読み直した。

 

 

 

 

このへんまでが、私が関西担だと言えなくなるまでのことだった。

じゃあもう、Snow Manしかないのだけど、すの担になるって言ってみたけど、なかなか難しかった。

 

あの日から、横アリに行って康二くんのうちわを持たなくちゃと強い気持ちだけはあった。

だから視野をひろげようとYouTubeをみた(かわいい)。パフォーマンスも見た(大きい)。Snow Dreamも何回も聞いた(えもい)。

 

背負えなかった。思い出が足りなくて。もう少しそばにいてと、それだけの時間も気持ちもある関係性の中に入れるのかなっていうくらいの優しさと引力があるみたい。すごい曲だった。

ここにこれからいくんだなぁと思うと、どうしたらいいんだろうと思った。

きっと康二くんはもっとずっと大変だ。

 

らうちゃんのジャニアイの最後の日のレポが回ってきた。今探しても出てこなかったから記憶違いかもだけど、

周りの忍者の子と泣いていたというのを目にした。もう戻れないがこんなとこにも落ちているんだって思った。

らうちゃんのことはいちばん知らなかったけど、素敵な人たちと青春時代をすごしていたことはそれだけでもわかった。

 

目黒くんのブログも読んだ。ジャニフワ歌舞伎でちらっとみた仲良しのめぐきゅんのイメージがここで大きく変わった。

猫ちゃんのお話にピンとこなくて、第一印象てまはこの人難しい人だなと言った記憶があるけど、真っ直ぐ戦う強さを目の当たりにした。気合い入れろって相当大事にしてなきゃ周りの人たちに言えないと思った。僕なんかが入らせてもらいますなんて1ミリも思ってないですとか、プラスの存在でいたいと強く思ってるとか、かっこよかった。

 

 

 

 

 

 

Snow Manは6と3だったけど、なにも知らなかった私にとっては8と1のような感覚だった。

 

なにも知らないけど、大切なものが多そうな人達がSnow Manだった。

 

 

 

 

 

 

 

2月18日

康二くんのブログが更新された。一ヶ月経ってやっともらえた本人の言葉。

 

戻れない場所にありがとうと大好きを残し、夢に向かう場所にSnow Man向井康二として、Snow Manのためにがんばるって決意した。

康二くんのおたくには、ずっと待ってるから、整理できたら会いに来て。また一緒に楽しい空間つくろうね、整理できなかったときは僕たちに会いにきてくださいと言った。

「僕たち」が「関西Jr.」から「Snow Man」になっていた。康二くんはいつの間にかSnow Manだったんだ。

会いに来てねっていう選択肢しかくれない文書だった。待ってますと言いつつも、引っ張ってくれるところが優しい彼らしかった。

進みたかったときに、強さよりも柔らかさをくれた。その柔らかさが心地よかった。

 

3方向にくれた言葉の先には誰かがいた。誰かをとりのこさずに、誰かの気持ちに声をかけてくれたように見えた。

 

もっとわがままになってもいいのに、なにかを敵にしても戦えるくらい、気持ちは持ってかれてるのに、

そういう康二くんのあったかいところが、こわばっていた気持ちを柔らかくさせてくれるから。だから泣きそうになって、ついていくを選びたくなる。

 

会いに行きたいと強く思った。会いに行けばきっと大丈夫だと思った。

さみしい場所になんかさせてたまるかと、いっちょまえにそんなことも思ってた。

前を向きたい準備はできたから、あとは信じて待てばいいだけ。大丈夫だと思った。

だって康二くんだから。

 

3月24日25日 横浜アリーナ

就活スーツを脱いで会場へ向かう行路はとても緊張した。

下手側のスタンド席に座って、ZIG ZAG LOVEのイントロがかかって左右に扉が開く。

頭が踊りについてってる重心の低い人がパッと目に入って嬉しかった。

Snow Man向井康二くんだった。

 

Snow Manの康二くんは、いつもよりハードな踊りをバッキバキに踊って、

ちょっとした振りからアイコンタクトをとって、

あっちに行ったりこっちに行ったりしてもきこえやすいその声で全身でおっきく使って煽るから超向井康二さんだった。

 

ゴイゴイスーってみんなが言ってくれてよかったし、めちゃくちゃに動いてるのに笑ってるSnow Manさんがかっこよくて楽しすぎてよかった。

ドッカンドッカンなMCも良かった。Snow Manが面白い人たちでよかった。

ゴイゴイスーに味付けしてくれたり、佐久間くんとチューしたり、おばちゃんになったり、かといえばパフォーマンスの迫力はとんでもなかった。だから、うじうじしてた時間がばかみたいに思えたくらい笑えた。素敵な日だった!

 

そんな中で、朝焼けの花と挨拶はとっても心に残ってる。

 

まず空間がとっても綺麗だった。センターステージで丸くなって上に手を伸ばす9人に降り注ぐ桜。雪から変わったその花びらをみんなで浴びてくれていた。

 

「大切な人たちの約束を連れてゆくよ」という歌詞に

今、いろんな気持ちに声をかけて進んでいってくれてるんじゃないかって思わされた。

 

最後のフレーズがOur dreams を思い起こさせたのはきっと運命のいたずらだ。

 

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挨拶では「繋いだその手を絶対に離さないでください」とひかるくんが言ってくれた。

そうか、もう手は繋いでくれてたんだって嬉しくなった。

 

 

イケメンって叫んで終わったコンサート(Acrobatic)。ロビーに出るとたくさんの風船が置いてあって、終わりまであったかかった。

 

 

やっぱり、大好きになれた。

 

 

 

 

 

そんな日からもうすぐ一年。あの日に心からSnow Manを見ていきたいって思えるようになってとってもよかった。

 

あの日照くんは、誰も足跡をつけたことがない雪道を進んでるって言ってた。誰も通らない雪道はなかなか歩くのってしんどいよね。一人だともっと辛くて、吹雪だったり暗かったり冷たかったり、周りの環境が悪いと泣きそうになっちゃうよね。荷物で両手がふさがったらもっと歩きにくいんだ。(スーツケースを抱えて大雪の中泣きながら帰っていた自分の話でした。話が逸れました。)

 

だからね、一緒に歩かせてくれたら嬉しい。大切なものが多い人たちだから、きっと両手がふさがっちゃうから、せめて冷たくないようにあったかくしていきたいなと思うし、さみしい言葉の風除けにだってなりたい。

 

CDデビューをする前に頑張りたいって言ってくれたSnow Manが好きで、わがままかも知らんけどって叶えたいこと教えてくれた康二くんが好きで、たくさんCDを買った。

お店に買いに行くと一番ファンの気持ちわかるって言ってくれたSnow Manが愛しくて、好きになってよかったと思った!

 

その一方で、関西Jr.を追わない一年間はめちゃくちゃ寂しかった!だからきっとこれからもさみしいと思う!さみしいときは康二くんとすのーまんに笑顔にしてもらいます!いつかまた関西の現場にも行きたいと思うし、康二くんはできれば2人になってほしい!無理言いました!ごめん!でもそれくらいどっちもすっごい好き!康二くんがナニイロデモ輝くのが悪いです!

 

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「この場所を守りたくて、この大好きな場所をなくさないように自分のことよりも関西Jr.のことを。今思えば、少しカッコつけて背伸びをしていたのかもしれません。でも僕は本当に関西が大好きです。ここでは、書ききれないほどの思い出があります。でもそれ以上に悔しい思いはもうしたくない。だから僕はここに来る決心をしました。」

 

 

 

 

 

 

 

「今の僕はSnow Man向井康二です。また素敵な仲間に出会えました。まだグループに入って数ヶ月やけどすごく居心地のいい場所です。この場所を本当に大好きになりました。」

 

 

 

 

少しわがままかもしれないけど、僕を応援してくれてるみんな、これからの9人のSnow Manを応援してくれてるみんな、全員を笑顔にしたいです。これは僕だけじゃなく、みんな思っていると思う。」

 

 

 

 

 

 

おわり